074 広島県 葦嶽山の烏帽子岩

【Introduction of Iwakura 74】


□分類:目的不明の岩石遺構(広義のイワクラ)

□信仰状況:祭祀されていない

□岩石の形状:岩単体、メンヒル(立石)

□備考:人工物、周辺に鷹岩などがある


□住所: 広島県庄原市本村町

□緯度経度:34°50’49.88”N 133°07’37.05”E

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広島県庄原市の葦嶽山は、1934年に神学者の酒井勝軍によってピラミッドであると発表されました。

酒井は『竹内文書』を世に出した竹内巨麿からピラミッド御神体石なるものを見せられ、そこに「ヒラミット」について書かれていたと述べています。そして、世界中のピラミッド状建造物は、この日本のピラミッドが世界に広がったものであり、エジプトのギザのピラミッドは、山の無い砂漠に日本の山を形作ろうとしたので、しかたなく岩を積み上げたという説を展開しました。そして日本ピラミッドの条件を規定し、日本中でピラミッド探しが始まりました。

葦嶽山は、珍しく4辺の稜線がある山でエジプトのピラミッドと同じ四角錐です。また、酒井が調査したときには、頂上に太陽石やタイル状の石が16枚敷き詰められていましたが、なぜか現存していません。

この山の南の中腹に鷹岩、北西の麓に烏帽子岩があります。どちらも人工的に造形したと推測される岩です、鷹岩は登山道にありますので、直ぐにわかりますが、烏帽子岩は見つけにくく、筆者も藪漕ぎしながら2回目でやっと発見しました。現在は踏み跡がしっかり残っており容易に辿り着くことができます。

烏帽子岩は、これまで見たことの無いひょうたん状の岩で、置かれているように見えます。何かを模って造形されていた岩石が長い時間の風化で形が崩れたのではないかと考えます。これは鷹岩でも同じです。また、くびれた湾曲部を後部とすると夏至の日の入りの方向を向いていることになります。鷹岩の場合は冬至の日の出を向いています。しかし、岩の向きについては、あまりにも主観的なので、人工の証拠にはなりません。

また、烏帽子岩の表面には「天」という文字が彫られています。葦嶽山の岩石遺構について、筆者は縄文時代以前に造られたと考えていますので、漢字が彫られているのには違和感があります。おそらく近年のいたずらでしょう。

2023年8月23日のフジテレビの「何だコレ?ミステリー」で葦嶽山ピラミッドを取り上げましたが、その番組に専門家として出演して、葦嶽山を説明しました。

 

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 ▶葦嶽山ピラミッド2