073 広島県 鬼叫山の神武岩

【Introduction of Iwakura 73】


□分類:通信利用のための岩石遺構(広義のイワクラ)

□信仰状況:祭祀されていない

□岩石の形状:巨岩単体、メンヒル(立石)

□備考:人工物、鏡岩とセットで通信に用いられた。周辺に獅子岩、ドルメンなどがある


□住所: 広島県庄原市本村町

□緯度経度:34°50’51.99”N 133°07’44.23”E

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広島県庄原市の鬼叫山に神武岩と名付けられた四角柱の岩石が立っています。なぜ、神武岩と呼ばれるのかについては不明です。近くに蘇羅比古神社があり、空を向いている異形の狛犬が置かれています。この神社の御祭神のソラツヒコは、神武天皇の祖父ですので、何か関係があるのかもしれません。

神武岩は、土台部からの高さは約7メートルで、エジプトのオベリスクのようなメンヒルです。台座と四角柱の間にクサビの石がはめ込んであり、神武岩が人工的に建てられたことがわかります。

この神武岩は、1934年に神学者の酒井勝軍によって発表されました。酒井は、この神武岩周りの岩石群を葦嶽山ピラミッドを遥拝する神殿跡と結論付けました。酒井が地元の人の案内で訪れた時には、神武岩が1本立った状況でした。しかし、1914年頃には3本立っており、神武岩に宝が埋まっていると信じた村人によって倒されたといわれています。神武岩の谷側には、四角柱の破片が転がっており、その時の破壊の跡と考えられます。

さらに、神武岩の上部には盃状穴と見られる穴が穿たれています。ここには夜光の珠が置かれていたといわれています。側に幅約6メートルの鏡岩も備わっていることから、玉の光を鏡岩で反射させて増幅し、通信に利用したのかもしれません。また、神武岩には神代アヒル文字が彫られているとの噂がありますが、その形跡は見られません。

近くに獅子岩があります。著者は過去にこれをスフィンクスに見えると報告していますが、風化が進み人工の明確な証拠は得られません。また方位石については、酒井勝軍が東西南北に割れているとし、1984年のサンデー毎日の調査団は冬至・夏至の日の入り・日の出方向だと報告しましたが、残念ながら著者の測定ではどちらも間違っていました。この他に、ドルメン状の岩組が存在しています。

2023年8月23日のフジテレビの「何だコレ?ミステリー」で葦嶽山ピラミッドを取り上げましたが、その番組に専門家として出演して、神武岩を説明しました。

 

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