069 兵庫県 高御位山の磐座

【Introduction of Iwakura 69】


□分類:磐座(狭義の磐座)

□信仰状況:神社に祭祀されている

□岩石の形状:巨岩単体

□備考:周辺に禊跡、御水址、盃状穴などがある


□住所: 兵庫県加古川市志方町

□緯度経度:34°48’46.99”N 134°47’34.38”E

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兵庫県加古川市志方町と高砂市阿弥陀町の境界に聳える304メートルの高御位山は、加古川流域で最も高い山で、元旦に山頂から御来光を拝む風習があります。山頂には高御位神社があり、天津神の命を受けて、国造りのために大己貴命と少彦名命が降臨した所と伝わります。その大己貴命(大国主命)が降臨したとされる磐座は、まるで空に突き出たかのような岩石で、周辺には、身を清めるための扇形の禊跡、神に供える水を溜めた御水址、小さな盃状穴などがあり、これらは古代祭祀跡と考えられています。

 南方3キロメートルに石の宝殿で有名な生石(おうしこ)神社がありますが、『播磨鑑』では、高御位山神社を大国主命の高御位大明神、生石神社を少彦名命の生石大明神と称してセットとして捉えています。また、『峰相記』には、高御倉神が日向大明神の侍女に心を奪われ、それを見た生石子が嫉妬したという話があり、二柱の神が夫婦神となっています。さらに、石の宝殿を造る時の屑石を人や動物に踏ませないために高御位山の山頂に置いたという『鯛ジャリ伝説』が残っていることから高御位山と生石神社には深い関係があります。

 高御位山頂には、九鬼氏が奉納した「天乃御柱天壇」という石柱があり、麓の高御位神宮で九鬼神法の秘儀が行われていることから、九鬼氏もこの高御位山を重要な場所と考えていることがわかります。  

 さらに山頂から見える上島は、九鬼氏と関係のある大本(教)の出口王仁三郎が坤の金神(ひつじさるのこんしん)が幽閉されているとして島開きを行った場所でもあります。

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 ▶高御位山