【Introduction of Iwakura 104】
□分類:岩石信仰(広義のイワクラ)
□信仰状況:神社に祭祀されている
□岩石の形状:石単体
□備考:諏訪七石の一つ、周辺に御履石と穂掛石がある
□住所:長野県茅野市本町
□緯度経度:36°00'09.31"N 138°10'23.85"E
(googleに入力すれば場所が表示されます)
長野県諏訪市に諏訪七石と呼ばれる岩石群があります。
その一つが「御座石」です。
『諏訪上社物忌令之事』には、「御座石と申すは正面の内に在り、件の蝦蟇神の住所の穴龍宮城へ通ず、蝦蟇神を退治、穴破り石を以って塞ぐ、其上に坐給いし間、名を石之御座と申す也、口伝これ在り」と書かれており、蛙石と御座石の関連性がみられます。
『諏訪大社上社古図』には「硯石」、「沓石」、「御座石」が描かれていますが、現在の諏訪上社本宮には、「御座石」は見当たらりません。
矢ケ崎の御座石神社に御座石が存在するという説があります。つまり、「御座石」が本宮から御座石神社に移されたという考え方です。
御座石神社は、諏訪明神(建御名方命)の母神である高志沼河姫命を祀る神社で上社の摂社です。
この御座石神社には3つの岩石があります。一番大きな石は、社殿の西にある「穂掛石」ですが、この岩石は吉田の田の中で穂を掛けていた石とあるので、御座石ではありません。高志沼河姫命は高志(越後)から鹿に乗ってきたと伝えられ、この場所で靴を履き替えられたという伝説が残っています。この伝説に因んで、鳥居の前に「御履石」があり、拝殿前には鹿の足跡が刻まれた石があります。この拝殿前の石は、どぶろく祭のときに幣帛が捧げられるので祭祀されており、「御座石」である可能性が高いと考えます。しかし、その形は小さく、石の形状からは鳥居の前にある「御履石」が「御座石」である可能性も捨てきれません。
#イワクラ #磐座 #巨石 #megalith #古代祭祀 #巨石文明 #古代文明 #長野県 #諏訪市 #諏訪大社 #御座石 #諏訪七石
本ページのリンクおよびシェアは自由です。画像や文章を抜き出して 引用する場合は出典を明記してください。リンク、シェア、出展を明記しての引用は許可していますが、「転載」、「盗用」、「盗作」は禁止しています。最近、このページの内容をそのままコピーして転載しているサイトを見かけますが、まとめサイト等への掲載や転載は禁止します。
[さらに詳細な情報]
イワクラハンター(平津豊)による磐座・イワクラ・岩石遺構などを一覧するサイトです。ミステリースポットの姉妹サイトです。
1987年からイワクラハンター平津豊が各地に残る不思議な岩石やイワクラを調査したレポートを掲載しています。年間5万人が訪れる人気サイトです。
定期的にイワクラに関するセミナーを開催しています。
いわくら絵本の購入は こちら
イワクラの基礎知識はこちら
『イワクラ学初級編』より抜粋しています。