036 岡山県 由加神社の磐座

【Introduction of Iwakura 36】


□分類:磐座(狭義の磐座)

□信仰状況:神社に祭祀されている

□岩石の形状:巨岩組

□備考:周辺に御霊石がある


□住所:岡山県倉敷市児島由加

□緯度経度:34°30'21.53"N 133°51'02.86"E

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由加(ゆが)神社は、古代から磐座信仰が行われていた山に、行基が十一面観音を733年に祀ったのが始まりと伝わります。また、近くに五流山伏が興した熊野神社が鎮座していますが、この熊野神社が新熊野三山の一つとして由加山に那智宮を開いたとする説もあります。

社名の「由加」は仏教用語の「瑜伽」から付けられており「ヨーガ」と由来が同じです。江戸時代には池田氏の祈願所となり隆盛しました。

明治時代の神仏分離令によって由加神社と蓮台寺に一旦分離されましたが、第二次世界大戦後は、由加神社で僧侶が祈祷するなど明治以前の神仏習合の姿に戻りました。1997年に由加神社が蓮台寺から離脱し、現在は由加神社と蓮台寺は厄払いを求める人を取り合うような対立関係となっています。厄払いは、陰陽師が行っていた公家の習慣が民間に広まったものなので、神社で行おうが寺院で行おうがかまいませんが、磐座が神社側で管理されたのは幸運であったと思います。今の仏教は仏像を拝む偶像崇拝となっていますから磐座は必要なかったのでしょう。

このような状況ですから、由加神社の御祭神を議論しても意味は薄いかもしれませんが、手置帆負命、彦狭知命、神直日命が祀られています。手置帆負命は讃岐忌部の祖、彦狭知命は紀伊忌部の祖といわれていますので、忌部氏の影響を受けているかもしれません。 

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