048 奈良県 山添村の舟岩

【Introduction of Iwakura 48】


□分類:岩石信仰(広義のイワクラ)

□信仰状況:祭祀されていないが過去に信仰の形跡あり

□岩石の形状:岩群、舟形石

□備考:


□住所:奈良県山辺郡山添村中峯山

□緯度経度:34°41'22.02"N 136°04'05.03"E

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山添村の中峯山(ちゅうむざん)の神波多(かんはた)神社は、式内社です。

神波多神社の現在の御祭神は、神須佐之男命で、櫛稲田姫神と春日大神を合祀していますが、延喜式には、素盞嗚命、丹生大神、高野大神、気比大神、厳島神と記載されています。御祭神はこのように変化するものですが、素盞嗚または頭天王が祀られてきたことは確かなようで「波多の天王」と呼ばれ、古来から崇敬者が多い神社です。

神波多神社から南東に300メートル歩いた沼地の中に舟岩があります。舟岩は、長さ10メートル、幅6メートル、高さ3メートルで、そのへさきが北を向いているといわれていますが、周りが沼地で近寄れないので形が良くわかりません。昭和初期までは注連縄がかけられて祀られていたそうです。

この舟岩には、素盞嗚尊が新羅より乗ってきた舟との伝説がありますが、これは、神波多神社に素盞嗚を勧請した後に作られた話で、この舟岩はそれよりももっと古くから存在していたでしょう。

また船尾にあたる岩がばらばらに配置されていることから、これはアルゴ座を示しているおり、洋民族である波多一族が崇めていたのではないかという説もありますが、これも神波多神社に因んで考えられた伝承でしょう。

神波多神社の五間社流造桧皮葺の本殿と拝殿は南を向いていますが、境内には東を向いた八柱神社と、東を向いた六柱神社が並んでいるという異常な配置になっており、数多くの神を祀っています。

一方、中峯山にはこの舟岩をはじめ多くの磐座とおぼしき岩石が存在していますので、古来は、それらの岩石を祀っていたが、里の神波多神社に祀られ、山の中の岩石が忘れ去られてしまった可能性もあると考えています。

かつて祭祀されていたようですが、祭祀の詳細は不明ですので岩石信仰と分類しました。

 

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