【Introduction of Iwakura 121】
□分類:目的不明の岩石遺構(広義のイワクラ)
□信仰状況:民間に祭祀されている
□岩石の形状:岩組、メンヒル(立石)
□備考:人工物と推測、麓に鏡岩がある、頂上に勾玉岩があった
□住所:兵庫県芦屋市奥池南町
□緯度経度:34°45'54.67"N 135°17'51.69"E
(googleに入力すれば場所が表示されます)
1931年(昭和6年)頃に20回にわたって六甲山を調査した神道家の荒深道斉は、東六甲南剱嶺に後に剣岩と呼ばれる岩を発見して以下のように述べています。「剱座神籬は、天之勇者武甕槌神を形どるオリオン座を刻したもので、琴座北極星時代には正しく南極を廻って、南方の巨星群を制した天の勇者武甕槌神の表象である。剱座の峰先石の上端にある星は、大犬座のシリウスで、その右下端にあるのはオリオン座のベータ星で、中央の斜めの三星の下端にあるのはオリオン座のアルファ製であり、尚オリオン座の剱まであらはして居るのは、現在の天文学に伝へる天之勇者と伝へる泰西古代神話と一致して居るではないか。・・・『擧げて磨け八咫鏡』荒深道斉(1932)より」また、叢雲釼であるとも述べています。
私がこの剣岩をごろごろ岳で見つけたのは1987年で、なぜこのような形状の岩石が人目に触れない山の中に眠っているのか不思議に思い、岩石探索にのめりこんでいきました。当時、インターネット上に剣岩を掲載すると、たくさんの問い合わせを受けました。これがきっかけとなり、ホームページ「ミステリースポットhttps://mysteryspot.org/」を開設することとなりました。皆さんのおかげで1987年の開設から37年間続いています。
さて、この剣岩は高さ5~6メートルの岩組で、天に向って先端が尖った形状をしています。また表面には複数の穴が存在しています。これを荒深道斉はオリオン座を刻んだものと判断しました。この穴に関しては、三国岩【Introduction of Iwakura 119】や天文石【Introduction of Iwakura 120】の穴とは異なって、人工的に穿たれたものかもしれません。しかし、風化が激しすぎて明確に判断できません。岩組の方も人の手が加わっている可能性がありますので、人工物と推測しました。また、荒深道斉の遺志を引き継いだ「道ひらき会」によって神聖視されている岩石でもあります。
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